坪田塾の講師になるには?仕事内容・時給・選考の流れを教育アドバイザーが解説

学習塾情報

坪田塾とはどんな塾なのか 講師を目指す前に知っておきたい基本

坪田塾の講師を目指すなら、まず塾そのものを知ることが近道です。どんな生徒が通い、どんな考え方で指導しているのかが分かると、働いている自分の姿もぐっと想像しやすくなります。ここでは塾の成り立ちと指導の特徴、校舎の広がりを、教育アドバイザーの目線で順番に整理していきます。

『ビリギャル』のモデルになった個別指導塾

坪田塾は、書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應義塾大学に現役合格した話』のモデルになった個別指導塾です。塾長は著者の坪田信貴さんで、映画やドラマを通じて名前を知った方も多いと思います。運営しているのは、2009年に設立された株式会社NEXT EDUCATIONです。

この塾の大きな特徴は、成績を上げる前に、まず生徒のやる気に目を向けるところです。入塾前には説明会と学力診断テストがあり、テストの結果で入塾を断ることはないとされています。勉強が苦手な生徒や、一度つまずいた生徒も受け入れる姿勢がある、ということです。

だからこそ講師には、問題の解き方を教える力に加えて、生徒の気持ちに寄り添う力が求められます。出身大学の偏差値よりも、目の前の生徒としっかり向き合えるかどうかが大切になる職場です。

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心理学を取り入れた指導メソッド

坪田塾の指導は、心理学を取り入れたメソッドが軸になっています。生徒の性格や目標、学力に合わせて声かけを変え、本人の力を引き出していく考え方です。同じ「頑張ろう」という一言でも、褒められて伸びる生徒と、数字で目標を示されて動く生徒とでは、響く言葉が違います。

授業では、問題演習の結果をもとに講師と対話しながら進めます。たとえば中学数学の連立方程式でつまずいた生徒には、答えを教える前に「どこまでは分かった?」と聞き、自分の言葉で説明してもらうことを大切にします。高校英語の関係代名詞でも、例文を自分で作ってもらい、理解の深さを確かめます。

最終的な狙いは、家庭でも一人で勉強を進められる自習力の育成です。講師は教える人であると同時に、生徒の勉強の習慣づくりを支える伴走者でもあります。この点が、講師の仕事のやりがいにも直結しています。

校舎の広がりと運営会社

2022年のプレスリリースによると、坪田塾は東京・埼玉・千葉・神奈川・名古屋・大阪・兵庫に合計21校舎があり、オンライン校も展開していました。同じ年には武蔵小杉校(神奈川)と新浦安校(千葉)が新たに加わっています。それ以前の2020年には、東京で四谷校・三軒茶屋校・都立大学駅前校の第2校舎が開校しました。

求人ページを見ると、四谷校のほか、西宮校、三宮校、八王子校、大森校、星ヶ丘校、車道校などの名前が並んでいます。首都圏だけでなく、関西や名古屋エリアで働ける点は、地方の大学に通う人にとっても魅力といえます。

エリア求人が確認できた校舎の例
東京四谷校、三軒茶屋校、大森校、八王子校
兵庫西宮校、三宮校
名古屋星ヶ丘校、車道校

表は求人ページで校舎名が確認できたものの一部です。校舎ごとに募集状況は変わるため、通いやすい場所の最新情報を募集ページで確かめてください。

坪田塾の講師の仕事内容を具体的に紹介

塾講師と聞くと、授業をする姿だけが思い浮かぶかもしれません。実際には、授業の前後にも多くの仕事があります。ここでは四谷校の公開求人を例に、仕事の中身と担当する生徒、勤務の組み方を具体的に見ていきます。

授業だけではない講師の業務

四谷校の求人には、講師の仕事として次の内容が挙げられています。

  • 学習指導(個別での授業)
  • テストの作成と監督
  • 採点と宿題の丸付け
  • 生徒のフォロー(勉強方法の悩みへの声かけ)

どれも生徒の成長を支える大切な仕事です。授業で説明して終わりではなく、テストで理解度を確かめ、採点結果をもとに次の指導を考えます。宿題の丸付けも、生徒が「どこで間違えたか」に気づく機会になります。

さらに、さりげなくモチベーションを上げる声かけも仕事に含まれます。たとえば模試の判定が下がって落ち込んでいる高校生に、直近の英単語テストで伸びた点数を伝えるだけでも、表情が変わることがあります。教える力と気づく力の両方が活きる仕事です。

担当教科と生徒層

担当する生徒は、中学生・高校生・既卒生です。教科は国語・数学・英語・社会・理科から、希望に沿って相談できるとされています。得意な科目を活かせるので、「全教科を完璧に教えなければ」と身構える必要はありません。

具体的には、次のような単元を教える場面が想定できます。

  • 中学数学の連立方程式や一次関数
  • 高校数学ⅡBの数列や微分積分
  • 英語の長文読解と英文法
  • 国語の古文助動詞、社会の日本史の流れ、理科の化学のmol計算

求人では理系の人が特に歓迎されています。理系科目は生徒がつまずきやすく、丁寧な説明ができる講師の需要が高いためです。文系の人も、英語や国語、社会で十分に活躍できます。

勤務時間とシフトの考え方

四谷校の求人では、勤務は平日の夕方から夜にかけてのシフト制です。授業の後に勤務を組めるので、大学の講義やサークル、就職活動と両立しやすい働き方といえます。

項目内容(四谷校の求人例)
勤務時間平日16:00〜22:00のシフト制(18時からも可)
勤務頻度週2日〜、1日4時間〜、曜日固定なしも可
休日土日祝、GW、夏季、年末年始
勤務地東京都新宿区四谷(四ツ谷駅の赤坂口からすぐ)

土日祝が休みなので、週末はアルバイト以外の予定に使えます。ただし、平日の夕方以降が主な勤務時間になるため、授業の組み方によっては時間割の調整が必要です。面接の際に、希望の曜日や時間帯をはっきり伝えておくと安心です。

時給・研修・待遇の中身を丁寧に確認

働く前に気になるのは、やはりお金と教えてもらえる環境です。ここでは公開されている求人情報をもとに、時給の目安と研修、福利厚生を整理します。条件は校舎や時期によって変わる場合があるため、最終的には募集ページで確認してください。

時給の目安と昇給の考え方

四谷校の求人では、時給制が採られています。1授業ごとに報酬が決まる形ではなく、勤務した時間に対して時給が支払われる点が特徴です。授業の準備や採点、生徒のフォローも勤務時間に含まれるので、授業外の仕事が無給になる心配が少ない仕組みです。

区分研修期間(15時間)研修後
一般時給1,300円校舎の規程による(応募時に確認)
医学部・東京大学・京都大学の学生時給1,600円時給1,900円

医学部生と東京大学・京都大学の学生には、別の規程が用意されています。一般の方の研修後の時給は求人ページで確認できなかったため、面接時に必ず質問しておきましょう。求人には「昇給あり」とも書かれているので、経験を積むことで条件が変わる可能性もあります。

未経験でも安心できる研修制度

求人では、塾講師の経験や指導法の知識は不要とされています。入社後は15時間の研修があり、そのあとも1年ほどかけて指導を身につけていく考え方です。最初から完璧に教えられなくても大丈夫、という環境が整っています。

もうひとつ注目したいのが、毎日のミーティングです。講師同士が指導方法について意見を交わす場があり、「あの生徒にはこの声かけが効いた」「この単元はこの図で説明すると伝わった」といった工夫を共有できます。

一人で悩みを抱え込みやすい個別指導の仕事で、相談できる仲間がいるのは心強いポイントです。他の講師のやり方を見て学べるため、教える力が着実に伸びていきます。

福利厚生と働きやすさ

アルバイトでも、待遇面は比較的しっかりしています。求人に書かれている主な内容は次のとおりです。

  • 交通費の支給
  • 制服(白衣)の貸与
  • 社会保険の完備
  • 年次有給休暇、慶弔休暇、特別休暇
  • 受動喫煙対策

アルバイトで社会保険が完備されている塾は多くありません。ただし加入には勤務時間などの条件があるため、自分の働き方で対象になるかを入社前に確認しておくと安心です。白衣の貸与があるので、服装選びに悩まずに済む点も地味にうれしい部分です。

休みも、土日祝に加えてGW・夏季・年末年始が設けられています。生徒の入試期間と重なる時期は忙しくなりますが、年間を通じて予定を立てやすい職場です。

応募から採用まで、向いている人、その先のキャリア

ここまで読んで「自分も応募してみようかな」と感じた方へ、最後に選考の流れと向いている人の特徴、そして講師経験の活かし方をまとめます。大学生だけでなく、教育業界への転職を考えている方にも参考になる内容です。

選考フローと準備しておくこと

四谷校の求人では、選考の流れは次のとおりです。

  • 書類選考(履歴書を用意)
  • 筆記試験と面接
  • 内定

選考は人物重視とされ、過去の経歴よりも、今の姿勢や熱意が評価されるそうです。筆記試験があるため、中学から高校の基礎的な問題を軽く見直しておくと落ち着いて臨めます。たとえば数学の二次方程式や、英語の時制、国語の漢字といった基本分野です。

面接では、なぜ坪田塾なのかを自分の言葉で話せるようにしておきましょう。『ビリギャル』を読んで心に残った場面や、自分が勉強で苦労した経験を交えると、人柄が伝わりやすくなります。

坪田塾の講師に向いている人

求人で歓迎されているのは、人に教えることが好きな人と、指導を分かりやすく工夫できる人です。難しい内容をかみ砕いて話すのが好きな人なら、すぐに力を発揮できます。理系の人も特に歓迎されています。

教員を目指す大学生も歓迎の対象です。東京学芸大学や筑波大学の教育学部のように、教員養成に力を入れる学部で学んでいる人にとって、毎日の指導は実践の場になります。生徒一人ひとりに合わせて説明を変える経験は、教育実習でも大きな強みになります。

逆に、「生徒に合わせて工夫するのは苦手」という人にはやや大変かもしれません。それでも、毎日のミーティングで先輩の工夫を学べるので、最初から得意である必要はありません。

講師経験を活かせるキャリアの選択肢

塾講師の経験は、さまざまな進路につながります。主な例をまとめると次のとおりです。

進路活きる経験
学校の教員生徒への説明力、個別の声かけ
教育業界への転職保護者対応、学習計画の立案
一般企業の営業・人事相手の話を聞く力、動機づけの工夫

表のとおり、生徒のやる気を引き出す経験は、教育業界以外でも通用する力です。すでに塾講師の経験がある方や教育業界への転職を考えている方は、坪田塾のように心理学を取り入れた指導を経験しておくと、面接で語れる強みが増えます。

まずは気になる校舎の求人ページを開き、勤務条件を確認するところから始めてみてください。小さな一歩が、教える仕事の面白さに気づくきっかけになります。

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